『第31回日本外傷学会総会・学術集会』に参加しました。

町田です。
6月1,2日にパシフィコ横浜で開催された『第31回日本外傷学会総会・学術集会』に参加しました。

総会・学術集会の前日に開催された社員総会で小倉先生が評議員として承認され、中野院長、町田に続いて3人目の評議員になりました。
引き続き行われた会長招宴では町田、小倉先生ともに外傷診療のエキスパートの先生方にお声掛けをさせていただき、たくさんのアドバイスや励ましのお言葉などを頂きました。また八戸の先生とマグロの話をしていた時に特別ゲストの山本譲二氏が「北の漁場」を唄いながら登場したのには、あまりのジャストのタイミングにかなり驚きました。横浜の港町に演歌の響きはそんなに悪くなかったです。また2年前の札幌開催と同じ2名の大先生とともにそのまま夜が更けるまで・・・


翌日からは朝から夕方まで会場でいろいろな発表・企画にくぎ付けでした。

当科からの発表は以下の通りです。
 
町田
・ポスターセッション:病院前外傷診療
『早期の気道確保・圧迫止血こそが頚部刺創傷病者の救命への近道である』

小倉先生
・シンポジウム:IABO/REBOA 外傷診療における適応と活用法
Novel Trauma Resuscitation ProtocolTBSS-Based Initiation of Echo-Guided REBOA
・委員会企画:他施設臨床研修推進に向けて動く
『大量輸血予測スコアの妥当性評価:前向き観察研究』
・特別ポスターセッション:我が病院のMTP(Massive Transfusion Protocol)
Massive Transfusion Protocol based on the Traumatic Bleeding Severity Score


今回は海外の先生方からのお話がありましたが、日本と外傷の種類や年齢の差に驚きました。国によっては外傷の大部分が銃傷という日本ではなかなか経験できない世界もあるようです。
日本では交通外傷など鈍的外傷が大部分を占めていますが、自分も今回は刺傷という鋭的損傷の発表を行うときになかなか経験値が少ないことを感じていたので、とても貴重な講演を聞くことができました。

またそのような海外の国では、病院到着から5~10分後には手術室で止血術が始められる環境にあり、日本との圧倒的な違いを感じました。しかしながら日本でも様々な止血で病院前からの医療介入とともに病着後に速やかな止血術が行われている外傷センターが増えてきていることもわかり、そういう意味では当院の止血術までの時間経過は病院全体で考えるべき課題だと感じました。

当院はMT ProtocolやREBOA Protocolや重症患者のIntensive CareなどManagementに関しては体制整備もできていますが、外科的手技や外科手術により迅速かつ確実な決定的治療の面ではもっともっと強化が必要です。個人的にも初療段階での外科的手技のスキルをしっかり後輩に引き継ぐこと、そして決定的治療に関わる手技に関しては自分自身のレベルをもっとアップすることが必要なことを痛感しました。


今回の学術集会のテーマは“外傷手術への挑戦”でした。
つねに挑戦する気持ちを忘れずにこれから先も重症の外傷患者に立ち向かっていきたいと思います!
大学病院時代によく見に来た景色です。
この時の志を忘れずに・・・腕を磨け!

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