【熊本地震活動報告③】日赤災害医療コーディネートチーム(阿蘇医療圏での活動)

明日の朝から九州北部地方では強風、大雨の予報が出ています。まだまだ多くの方々が避難生活を送っており、天候による復旧作業の遅れが心配です。またボランティアの方々のケガなどが発生しないことを願っております。
明日から再び当院からは被災地への支援スタッフを派遣予定でまだまだ活動は継続中ですが、今回も熊本地震災害対応における当院の活動報告を行います。
 
 
<日本赤十字社群馬県支部第3救護班(災害医療コーディネートチーム)>

・活動期間:2016年4月19日(火)~4月25日(月)
・活動場所:南阿蘇村、西原村

・活動隊:中村センター長(班長)、滝沢看護師、
太田主事

・活動報告(中村班長より)
災害医療コーディネーターは,東日本大震災以前から重要な仕事とされていましたが,同大震災以後,さらに重要視され各都道府県や各組織で構成されてきました.日本赤十字社でもコーディネーターの育成を行ってきました.昨年の関東東北豪雨災害の際にも,現地に赴き混乱している被災県支部のサポートや現地対策本部や救護所の設置場所の決定,他組織との連携を行いました.

今回,私は,日赤災害医療コーディネーターとして420日に熊本県支部に設置された,熊本県支部と第6ブロック(九州・沖縄地区),本社による合同調整所に入りました.同調整所では,さいたま赤十字病院 田口先生がコーディネーターとして調整を行っておりましたので,日赤医療センターの林先生と私がブランチコーディネーターとしてそれぞれ御船地区(益城町等)と阿蘇地区(西原村や南阿蘇村)の担当となりました.

 阿蘇地区は,阿蘇医療センターを活動拠点本部としてDMATが中心となり救護活動を行っておりました.また,日本赤十字社は,西原村のにしむら保育園と南阿蘇村長陽中学校にdERU(仮設診療所)を展開し,被災者の診療や避難所の巡回診療を行っており,JMATや国境なき医師団等の多数の組織が阿蘇地区で救護活動を行っていたため,情報の集約化が必要となり,阿蘇保健所長 服部先生をリーダーとして,『阿蘇地域災害保健医療復興連絡会議』が設立されました.日本赤十字社はこの会議(体)の一組織として,私はその一員として会議に参画しました.

最も気を付けたことは,被災者の声を聴くことでした.それには,救護班と一緒に避難所を回ることが最も良いのですが,それが出来なかったため,被災者の最も近くにいる「保健師」さんとかなり密に話をさせて頂きました.保健師さんのサポートを行うことがそのまま被災者のサポートを行うことにつながると思い,コーディネーターとして,保健師さん・救護班と一体になり,『今,何をすべきか』と考え活動したつもりです.

この写真は,阿蘇医療センターの甲斐病院長(左から2番目)と保健師の下村さん(右から2番目)と
『阿蘇地域災害保健医療復興連絡会議』の事務局を担当した徳島県立中央病院 三村先生(一番左),
大阪医療センター 梶野先生(一番右)と一緒に『連携』をイメージして撮影したものです.

425日には帰還し,6日間の短い活動でありました.急性期から亜急性期の移行時期であったのではないかと思います.今は,『被災者のために何が出来たのか?』はわかりませんが,後々,振り返りを行いたいと思います.現地で協力してくださった皆様および留守中に病院を守ってくださった方々に感謝いたします.

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