厚生労働省「平成27年度第2回ドクターヘリ事業従事者研修」に参加しました。


橋本です。
213,14日、神戸市にて行われた「ドクターヘリ事業従事者研修」に参加してきました。受講生は100名、後期研修医から5年程ヘリドクターとして経験を積まれた方、新たにドクターヘリを導入する目的でベテランの先生まで幅広い世代の先生方が参加されておりました。当院からは同期の内海先生、伊藤先生も参加しました。
 


ドクターヘリは、初療開始時間の短縮、決定的治療開始時間の短縮を目的に運航されています。ドクターヘリの現状は平成282月時点で、38道府県に46機、50箇所の救命救急センターが基地病院として配備されています。

ドクターヘリは日本だけではなく、広い国土を持つアメリカ、切り立った山々が多いカナダやスイスなどのヨーロッパ諸国でも運航されています。そのような先進主要国のヘリ事情を比較した資料では、アメリカが最も事故が多く、毎年10件、うち3か月に1回の死亡事故があるようです。事故原因の半分は、パイロットその他の乗員、整備士、地上員のCarelessness(不注意)Complacency(自己満足、自信過剰、思い込み)が占めるとのことです。また、アメリカはもともと自由競争社会で、競争の激化、無理な飛行、コストの節約などの事情もあるようでした。


ドクターヘリ運用の講義では実際にあった交通事故を再現ドラマ化したのが、情報の流れが非常にわかりやすかったです。車対車の交通外傷で、3人中2人重症という内容で、消防に救急要請が入ったところから、消防・救急隊出動、CSへのドクターヘリ要請、ドクターヘリ出動と、防災ヘリが医師ピックアップして出動するという内容だったのですが、様々な視点からこの事故の流れを掴むことができたと思います。
2日目には、グループごとに分かれ、与えられた事例に対してどのような活動を行うか話し合うというセッションがあり、昼食を食べながら行いました。


個人的な事情ですが、1日目はタクシーが間違って別の建物にぽとんと落とされて、うろちょろしていたところを、別の受講生がタクシーでピックアップしてくれたというアクシデントがありました。助けて下さった受講生の方、その節は本当に有難うございました!
遅刻したので、1日目は絶食で過ごしたのですが、2日目はちゃんとご飯を持ってきたので、グループごとの話し合いではあなんとなく無難な時を過ごしました。質疑応答では、受講生側からどんなフライトドクターとなら働きやすいか、との質問があり、講師のフライトナース側から「話し合える人」との回答がありました。逆にどんなナースとなら働きやすいかとの質問を講師のフライトナースから質問があり、受講生側からは「アゴで人を使わない人」との回答がありました。


大変勉強になった研修会でした。今月から私は初ヘリ同乗があります。安全に気を付け、より多くの患者さんの救命につながるよう研修を積みたいと思います。

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