県境問題の解決の糸口は顔合わせから!~『第124回信州ドクターヘリ事後検証会議(症例検討会)』参加報告~

町田です。
2月22日は「猫の日」「忍者の日」「ぐんまちゃん誕生日」と何かとにぎやかな日でしたが、何よりも残念なニュースとしては「各行政市庁舎を狙った爆弾騒ぎ」でした。このことでどれだけ多くの人々が迷惑をこうむったか・・・ネット時代のおそろしさを感じるとともに、ブログ管理者として発信する情報により責任を持たないといけないと改めて感じました。


群馬県の西の隣は長野県です。
残念ながら両県をつなぐ碓氷峠ではここの所、多数傷病者が発生する事故が続いています。その事故に長野県、群馬県が対応することが多いのですが、平時の救急医療では県境を気にせずに対応していても、災害モードに入ると急に県境の壁が気になる状態が続いています。
消防のように迅速な応援協定、情報共有ができるようになりたいとずっと思っています。そしてその思いは隣県で一番直近の基地病院同士である佐久総合病院佐久医療センターの方々と共通であり、より緊密な関係強化と情報交換を行うためにお互いのドクターヘリ症例検討会に参加しています。

ということで2月22日にJA長野厚生連 篠ノ井総合病院で開催された『第124回信州ドクターヘリ事後検証会議』に社会課 内林主任とともに参加してきました。
ドクターヘリ症例検討会は、群馬県の3か月に1度の開催(通算26回)
に対して、長野県は毎月開催しており今回で第124回目です!
現在新病院建設中の篠ノ井総合病院。屋上にヘリポートができます!
(*病院ホームページより)
症例検討会では、現場活動した救急隊、フライトドクター・ナース、運航会社、搬送先病院すべてから経過報告があり、1つの事案の病院前から最終転帰まですべての職種の方がわかるようになっていました。これは群馬県の同じ会でも見習わないといけないと感じました(群馬は開催数が少ない分を1回の会での事案数を増やしているため、発表者は救急隊、フライトドクターのみ)。
また座長の佐久医療センター 渡部先生の事案の解説や信州大学 高山先生の貴重なご発言をお聞かせいただき、ドクターヘリを2機保有(*)する県の多数傷病者事案対応の考え方から様々なヒントを頂きました。
(*)長野県ドクターヘリの配置
 ・信州ドクターヘリ佐久(長野県東部ドクターヘリ)・・・佐久総合病院佐久医療センター
 ・信州ドクターヘリ松本(長野県西部ドクターヘリ)・・・信州大学医学部附属病院


県境の事案について、群馬県で初期対応した事案でも、当県は長野県東部の病院にかなり搬送させていただいています。今回とりあげた事案の詳細は本ブログでは掲載しませんが、長野県で初期対応した事案でも群馬県の各病院を長野県西部の各病院と同じくらい後方支援として使っていただけるようにお願いしました。傷病者にとっては長野県、群馬県のどちらの関係ありません。速やかに現場から多くの患者さんが適切な病院に搬送できるような仕組みを作っていきたいです。

またメールではなかなか伝わりにくい県のルールが違うことで生じるちょっとしたトラブルの解決に関しても、このような機会に実務者レベルで直接話をすることで速やかに解決することはできます。
あらためて顔を合わせて話すことの大切さを感じました。これからも積極的に参加させて頂こうと思います。

当直明けで会に参加し、会終了後はすぐに次の出張先に向かいました。
長野市に来たせめてもの証として会の前に『信州そば』を頂きました!

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