基地病院の異なるドクターカーとの連携強化!(前橋ドクターカー 1月活動実績速報付)

町田です。当直明けの土曜日です。
インフルエンザが一気に流行り出しました。特に子供のインフルエンザに関連する救急搬送が多く、いつものように1時間に1台以上のペースで救急車が到着していました。
どの地域の拠点病院も
多くの救急車を受け入れています。
帰宅する前にうがい・手洗い、そして着替えをしてインフルエンザを持ち帰らないように気を付けないといけないですね。
 
 
群馬県には平時の救急医療で病院前に医療チームが出ていく手段として、当院を基地病院とした群馬県ドクターヘリ(および補完事業としての前橋ドクターカー)と高崎総合医療センターを基地病院とした高崎ドクターカーがあります。
 
群馬県ドクターヘリと同様に高崎ドクターカーも定期的に症例検討会を行っており、2月12日に高崎総合医療センターで開催された『高崎ドクターカー症例検討会』に当院からも僕が参加しました。
今回の症例検討会では、高崎ドクターカーと群馬県ドクターヘリが同時出動した事案や、局地災害に対して高崎ドクターカーと当院初動救護班(DMAT)がコラボした事案が取り上げられていました。
高崎市等広域消防局や高崎ドクターカー医療チームからの発表を聞きながら、「さらにもっとうまく活動できなかったか?」という思いが強くなり、いろいろ意見や提案をさせていただきました。
想像以上に議論が盛り上がって予定時間をかなりオーバーする原因となってしまいましたが、その分かなり前進的なはなしができたと思います。
 
基地病院は違うとはいえ活動するチームの願いは同じです・・・『1人でも多くの重症患者さんの救命と社会復帰!』
要請する消防の方々も同じ思いのはず・・・だからこそカーとヘリをもっとうまく活用していただきたいと心から感じています。


 
また富山県の高岡医療圏メディカルコントロール協議会の方々が、この症例検討会の前日に高崎総合医療センター、当日には当院を視察に来られました。視察の目的は「ドクターカー」です。
富山県は昨年に富山県立中央病院を基地病院としてドクターヘリが導入されましたが、群馬と同様に都市部においてはドクターカーが有効の場所もたくさんあります。もし高岡にドクターカーが導入され、ヘリとカーの連携がうまくできれば富山県のみなさんにとってこれほど有意義なことはありません。
約2時間にわたっていろいろなお話しをさせていただきましたが、もちろん群馬県ドクターヘリと高崎ドクターカーの連携に関してよいところや工夫などもお伝えしました。また、高岡医療圏では消防本部の枠を超えた救急車運用ができていることをお聞かせいただき、本当にうらやましいことだと思いました。県境、市町村境、そして消防の管轄が医療の境ではないことをあらためて感じました!
前列左から3人目:高岡市民病院院長 遠山先生
前列左から2番目:厚生連高岡病院救命救急センター長 吉田先生
菊川先生もいらっしゃいましたよ!(前列右から2番目)
遠山先生、吉田先生、菊川先生、そして高岡・氷見・射水消防の皆様、遠いところわざわざ群馬までお越しいただきありがとうございました。
 
 
ちなみに写真の僕の格好・・・実はフライトスーツを着ています。
今月からヘリ当番以外の当科スタッフで、できる限りカー要請にお応えできるようにフライトスーツで仕事をしているものが増えます。あくまでまだヘリ補完事業のドクターカーですが、出動できるスタッフがいればいるほど、あらゆる手段で病院前に医療チームを出しやすくなります。
全国のヘリとカーを運用している基地病院にとってみれば当たり前のことですが、当院ではここまで来るのに思いのほか時間がかかってしまいました。しかしこのことを悔いても時間が戻るわけではありませんので、これからはさらに出動できるスタッフの育成に指導医として魂を注いでいこうと思います。
 
 
☆前橋ドクターカー(ドクターヘリ補完事業) 1月活動実績☆

上から、「要請・出動数」「搬送先病院」「疾患分類」


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