災害時ドクターヘリ運用調整するスタッフ育成中!~『平成27年度関東ブロックDMAT訓練』参加報告~

町田です。
1月30,31日に開催された『平成27年度関東ブロックDMAT訓練』に参加しました。
昨年度は群馬県で開催されましたが、今年度はなんと首都東京での開催でした!雪の予報もあり訓練中止も心配しましたが、東京都および関東6県より全122機関、655名が本訓練に集まり、群馬県からは6病院よりDMAT 9チームが参加しました。

前橋赤十字病院初動救護班(DMAT)は3チームで、ドクターヘリ運航調整に関わるミッションに従事しています。
・ドクターヘリ調整部(東京都庁内):町田(本部長)、稲益CS、田崎CS
・ドクターヘリ本部(立川基地隣):小林医師(本部長)、志水看護師長、石田看護師、木村看護師、内林業務調整員、立石CS、山本CS
・ドクターヘリ:藤塚医師、萩原看護師・・・雨天のため仮想搬送に変更

今回の訓練は「東京都多摩地区医療活動訓練」と合わせて行われ、「東京都災害時医療救護活動ガイドライン」に沿った災害時の指揮命令系統にDMAT活動がいかにリンクして協働できるかが大切なポイントとなっていました。
僕自身は千葉北総チームと合同で東京都庁内に設置された東京都DMAT調整本部に入り、東京都災害医療コーディネーター&東京都DMAT調整本部長である東京医科歯科大学 大友先生のもとで、ドクターヘリ調整部本部長として傷病者の航空搬送に関わる調整を行っていました。


僕の仕事はDMAT調整本部にあがってくる傷病者搬送ニーズで航空搬送が必要なものに対して、自衛隊リエゾン(実際に来ていただけました)、消防・警察・海上保安庁リエゾン(今回は訓練コントローラーが代理)の方々と相談して使用するヘリを決定し、そのフライトプランを作成し運航調整するミッションでした。もちろん航空搬送するために必要なヘリポートの確保、燃料の確保に関する調整も行います。また空路搬送のみならず調整本部の搬送担当者である東京医科歯科大学の世良先生(JATECで同じブースで顔見知り!)と何度も打ち合わせをして、陸路搬送もあわせて調整を行いました。
ドクターヘリ調整部の様子!
(Photo by Dr.Piyatida Kalayanamitra. Thanks!)

ドクターヘリでのミッションが決まった事案に関しては、ドクターヘリ調整部からドクターヘリ本部に指令をおろし、ドクターヘリ本部で実際にドクターヘリのフライトプランの作成および運航に関わる調整(搬送元・先病院と連絡など)を行います。
いままで災害訓練におけるドクターヘリ調整に関しては、中村センター長、宮崎部長、高橋副センター長、町田が行ってきましたが、ここ数回の訓練では藤塚先生に、そして今回は小林先生に担当してもらいました。
小林先生は現在フライトドクター独り立ちに向けて研修中ではありますが、普段からドクターヘリホットラインが鳴るとCS室に駆けつけて、「どのような事案?」「受け入れ可能か?」「重複要請時のセカンドドクターの確保は?」などMedical Controlを率先して行っており、その姿勢に期待しての今回の本部長の任命でした。

今回の訓練の詳細な結果は本ブログでは割愛させていただきますが、ドクターヘリ調整部からの指令に対してチームメンバー、CSと協力してドクターヘリのフライトプランを組んでいただいたようです。今回はあいにくの雨で実機搬送は行えず仮想搬送のみでしたが、実際に給油時間を計算したり、搬送元・先病院のヘリポートが1個しかない状況で複数機を安全に飛行させるための調整など、かなり本当に飛行できた場合を考えていました。

平時の救急医療からつねにこのような意識を持っていないと災害時に対応はできません。だからこそヘリ当番ではなくても普段からMedical Controlを意識してヘリ活動に関わってくれるスタッフには、このようなチャンスを優先して提供したいと思います。また今回のような訓練で得たことを平時の対応にも生かして、1日もはやいフライトドクターデビューにつなげていってほしいです。
小林先生、お疲れ様でした!(訓練終了後の懇親会にて)

ちなみに僕個人としてはDMAT訓練において5回目のドクターヘリ調整部/本部での参加でしたが、松山、宮崎、前橋、立川、新宿すべて雨にたたられています・・・(涙雨)
訓練企画・運営に携わった都庁関係者、都災害医療コーディネート関係者、DMATコントローラーの皆様、本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。

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