群馬県に薬事コーディネーターを!~PhDLSコース参加報告~

高度救命救急センター長の中村です。

阪神淡路大震災以後,広域災害の急性期においても被災地に“薬剤師”が入る必要があると言われています.
今回,群馬県が被災地となった場合には,医薬品のコーディネートを行わなければならないのではないか,それには「災害時に薬剤師にどのような役割があるのかを勉強する必要がある」と思い,712日(日),東京医科歯科大学に『災害医療認定薬剤師研修会(PhDLS; pharmacy disaster life support)』を受講してきました.
 
 
薬剤師さんだけではなく,いつも災害研修等で顔を合わせる医師や看護師が受講していました.当院からは薬剤部の町田さん、矢島さんが参加されておりました.
719日(日)には名古屋掖済会病院(病院にはカタカナでエキサイカイと書かれている!)で伝授コースを受講し,89日(日)には,東京医科歯科大学病院で行われたプロバイダーコースでタスク業務を行わせてもらいました.
 
 
実災害時には,「これは薬剤師さんの仕事!」「これは看護師さんがやらなければならない!」と職種を決めて行うことは決して行ってはいけません.災害に関わる人間がかかわりを持ち,みんなで問題を解決していく必要があります.そのため,薬剤師さんの災害時のコースでありますが,災害にかかわるすべての職種が受講しておく必要があるのではないかと思います.
 
群馬県においては,県災害医療コーディネーターと各地域に地域災害医療コーディネーターが認定されております.災害医療コーディネーターの仕事はかなりの範囲に及ぶことより,各領域(例えば,薬剤,透析,小児,産婦人科など)にコーディネーターを配置し協力を得ることが必要だと考えます.

 
この『PhDLSコース』を群馬県内で開催し,災害医療に興味を持つ薬剤師さんを増やし,ネットワークの形成が行えればと思います.
 
 
 
 
☆災害医療認定薬剤師研修会(PhDLS; Pharmacy Disaster Life Support)
 
近年、薬剤師は災害医療において必要であると声が多く聞かれる一方、十分に対応できる薬剤師の育成も求められています。世界的にも災害医療の位置づけが見直されており、すべての医療者は災害医療に関して知識を持つべきであると求められています。
すべての医療者が知っておくべき災害医療についての基礎的標準的なコースで、薬剤師に必要な知識に特化したコースです。
(昨年2月に開催された第19回日本集団災害医学会総会・学術集会ホームページより引用)

 

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