第41回日本熱傷学会総会・学術集会&ABLS Courseに参加しました。

田中です。

6月18,19日に名古屋で開催された『第41回日本熱傷学会総会・学術集会』に参加しました。


<当院からの参加>
・中野院長
 評議員会
・村松前部長(形成・美容外科)
 シンポジウム『培養表皮の生着向上が今後の熱傷治療を大きく変える』
・林部長(形成・美容外科)
 一般演題『自家培養表皮ジェイス生着過程における皮下の構造変化について』
・梅澤先生(形成・美容外科)
 一般演題『深達度2度熱傷におけるカデキソマー・ヨウ素軟膏の有用性の評価』

今回は発表がない上に初日から参加させてもらえたので、ゆっくり発表を聞くことができて勉強になりました。特に培養表皮に関する発表では今後も注目していきたい発表がありました。

熱傷面積が広いときに、やけどになっていない正常な皮膚を少しだけ採取してシート状に培養・増殖させ、培養表皮を得る。そしてこの培養表皮を使って熱傷部位を覆うこという方法がここ数年あちこちの施設でおこなわれています。この方法は小さな面積の皮膚を基にして、大きな面積を覆うことが可能になるという大きな利点がある反面、生着率が安定しないといった問題点を抱えており、生着率を上げるために様々なことが試みられています。

その中に、培養表皮を植皮した部位に空気を当てて少し乾いた状態にすると生着率が良くなるという空気暴露という方法があります。当院では必ずやっているこの空気暴露ですが、意識のある患者様では体幹部の空気暴露は寒い、その部位が露出していることが不安だとおっしゃられることがあり、何とかできないのかなと思っていました。今回、複数の施設で被覆材を検討するなどの方法で、空気暴露をしなくとも生着するといった報告がなされており、今後の研究結果に注目していきたいと思いました。
 
 
続けて6月20日に開催された『ABLS(Advanced Burn Life Support) Course』に参加しました。
 
ABLSは教科書が英語で翻訳がないことから事前準備が大変でしたが、偶然会った前職場の上司と楽しく受講できました。
今回は長めのお休みをいただきましてありがとうございました。          

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