ドクターヘリがこれだけ集まっている地域だからこそ・・・(信州ドクターヘリ事後検証会議参加報告)

町田です。

昨日のブログでは滋賀県ドクターヘリ(京滋ドクターヘリ『KANSAI・ゆりかもめ』)の運航開始と、それに関連して関西広域連合における広域医療分野でのドクターヘリのあり方についてちょっとだけ書かせていただきました。

群馬県はいまのところ栃木県、埼玉県とドクターヘリ広域連携を結んでおり(栃木県は北関東広域連携として、埼玉県は試行事業として)、重複要請時や多数傷病者事案に関してエリアの限定はあるものの迅速に隣県に応援に行くことができます。また信州ドクターヘリ佐久の基地病院である佐久総合病院佐久医療センターと強固な連携関係があり、県や運航会社を超えた柔軟かつ迅速な連携を行っています。


メールや電話でのやり取りももちろんですが、やはり連携を強化するため直接お話をすることも大切です。昨日は僕と社会課のメンバーで佐久総合病院佐久医療センターで開催された『第114回信州ドクターヘリ事後検証会議』に参加させていただきました。




ドクターヘリの先輩基地病院であり、参加された消防関係者の方々から活発に意見が出ていて、ディスカッションの中から多くのことを学ばせていただきました。
先日群馬県内のドクターヘリ事案に群馬県ドクターヘリだけではなく信州ドクターヘリ佐久にも応援に来ていただき、2機のドクターヘリによる同一事案の対応がありました。実は群馬県ドクターヘリと信州ドクターヘリ佐久の合同ミッションは初めてであり、今回参加された消防関係者からも長野と群馬のドクターヘリの連携についてたくさん質問を頂きました。もちろん佐久だけではなく信州ドクターヘリ松本ともいろいろな形でつながっていこうと考えています。
群馬県のスタンスはいつでも「連携歓迎!」です。このような意見交換からさらなる顔の見える関係が出来上がることを感じました。来月は佐久医療センターのスタッフの方が群馬県ドクターヘリ症例検討会に来てくれます。


ところで群馬県と隣県とのドクターヘリの配備を知っていますか?
群馬県と隣県のドクターヘリ配備状況(新潟の点線は2機目が配置となった場合)。
半径20分で円を描いた場合、どこが県境だかわからないくらいですね。新潟に2機目が配備された場合、群馬県は隣県ヘリの20分圏内ですべて埋め尽くされます。そして群馬県のヘリもすべての隣県に手を差し伸べることができます。

それでは関東のドクターヘリの配備を知っていますか?
今回は半径15分で円を描きました(静岡東部、山梨、信州佐久を含む)。
上の図を見るとすでに県境の存在は関係ないように見えてきてしまいます。
関西広域連携だけではなく、中国地方では知事会での話から「一番近いドクターヘリを要請できる」ルールが成立しています。
どのような運用が最も患者さんのためになり、そして一人でも多くの患者さんのもとに駆けつけるか・・・医療スタッフはどこから呼ばれても患者さんへ行うこと、患者さんへの気持ちは全く変わりません!

人口が密集しており残念ながら重症患者の発生数も多いこの地方だからこそ、ドクターヘリの広域連携をもっと超えた活動はまさにここから始めないといけませんね!

コメント

  1. 職員の皆様おはようございます。
    しかし綺麗に20分圏内の円が書かれていますね。埼玉の自分の市だけ、他県の円の圏外ですが(苦笑)
    確か、神奈川ドクヘリは→静岡東部、山梨への連携協定結ばれてませんでしたか?
    静岡は、伊豆を中心に。山梨は最近ドクヘリ運行開始でしたので。
    千葉北総の茨城連携は続いているみたいですし。

    返信削除
    返信
    1. 貴重なコメントを頂きありがとうございました。
      群馬県-栃木県-茨城県、群馬県-埼玉県、千葉県-茨城県、茨城県-福島県、神奈川県-山梨県-静岡県東部、そしてひそかに長野県東部-群馬県・・・これだけすでに連携しています。
      もう1つで考えないほうがおかしいですよね!

      削除

コメントを投稿

コメントは管理人が確認の上、公開の判断をさせていただいてます。状況によっては公開まで数日頂くことがありますのでご了承お願いします。

このブログの人気の投稿

新年度集合写真

先日ブログでご紹介した新型コロナワクチン筋注方法について訂正があります

タカラトミーさんが当院を取材