もしいま近くで災害が起こったら?~「網走厚生病院学術講演会」~

町田です。

2月10日に北海道のオホーツク海に面する網走市にある網走厚生病院の学術講演会に講師としてお招きいただきました。
当日の天気は大雪でしたが、網走厚生病院の病院幹部の方々、全部署の多くのスタッフの方々、そして近隣の病院や消防関係者の方々に集まっていただけたとのことでした。足元が悪い中で多くの皆さんにお集まりいただいたことに心より感謝いたします。
オホーツク海にほぼ面していて、平成18年に改装された綺麗な病院でした。
当日はあいにくの大雪でしたが、大学時代の後輩との再会や高校時代の同期の姿も見かけました。
 
 
今回は『前橋赤十字病院における災害医療対応の現況と最近のDMATの話題』という内容のお話をさせていただきました。
 
病院の災害医療対策については、『計画』『装備』『訓練』の3原則があります。
計画に関しては災害対応マニュアルが代表されますが、実は当院はまだマニュアル改訂の途中であり、またそのマニュアルに沿った訓練はもちろん実施していません。そういう意味ではこのような講演会で何を話すべきか迷いましたが、当院はここ数年で局地災害の対応をする経験があり、その時の経験をもとに『もし今この近くで災害が起きたとき何ができるか?何をすべきか?』という内容のお話をさせていただきました。
またDMATの話題に関しても、東日本大震災の医療対応で行われた『病院避難』をテーマに、『もしこの病院が機能不全に陥って患者さんの入院継続が困難になったらどうするか?』という内容のお話をさせていただきました。
 
東日本大震災や関越道バス事故対応など、広域災害でも局地災害でも過去の世界中の災害対応を紐解いていくと実は想定外はありません。津波対応、病院避難、大型交通事故など先人の方々が様々な対応している歴史があります。その中に必ずヒントが隠されています。
マニュアル作りなどのお話に関しては日本中で僕より素晴らしいお話ができる方々はたくさんいらっしゃいます。だからこそ僕は実際に現場で経験したことや実際に津波被害に遭われた病院の先生やそのご家族からぜひ伝えて欲しいと直接授かったことをお話させていただきましたが、この講演が少しでも網走の地に何かヒントを与えていることができたら嬉しい限りです。
 
講演会後には昨年9月の日本DMAT隊員養成研修でご一緒させていただいた谷口先生をはじめとしたスタッフの皆様、そして近隣消防の皆様に懇親会にお誘いいただきました。美味しい食事とともに日付が変わるまで熱いディスカッションが続きましたが、僕のほうが多くの刺激をいただき今まだ途中でフリーズしている当院の災害対応マニュアル作成作業に再度気合を入れて頑張ろうと思います。
この写真の中の4名の方とは2月8,9日に札幌で開催された
ITLS Advanced Courseもご一緒させていただきました。
冬のオホーツク海の風物詩、流氷にも会うことができました。
(道産子ですが実は初めて実物を見ました!)

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