小学生からいただいた宝物!~自由研究『災害医療とドクターヘリ』~

町田です。

皆さんは小学校の自由研究で何をしましたか?僕は野菜や果物を天日干しする前後の重さを量って、その「水分含有量」を計算したり、おまけとして「ドライにしておいしいかどうか」を調べたことがあるような気がします。でもあまりこれといって真剣に調べたりした記憶はありません。


昨年9月16日のブログで栃木県の小学5年生による『ドクターヘリ』の自由研究を紹介しました。
http://drheli-gunma.blogspot.jp/2011/09/blog-post_16.html

地元栃木県のみならず、兵庫県、高知県のドクターヘリ基地病院やHEM-Netにもいろいろ問い合わせたり実際に見学にいって一生懸命調べていました。完成品のコピーを送っていただきましたが、その完成度の高さだけではなくドクターヘリの必要性やその役割について大人以上にしっかりとした考え方を示してくれていました!


その小学生から今年もドクターヘリについて自由研究を行うと連絡があり、「テーマが『ドクターヘリと災害医療』にしたいけど難しい」と相談をいただきました。ここはひとつ実際に当院のドクターヘリや災害医療に置ける活動を実際に見て何か感じてもらえればと思い、先日当院高度救命救急センターに来ていただきました。

『ドクターヘリ』や『災害医療』についての説明や、『当院DMATや日赤救護班での災害救護活動』についてお話させていただきました。とても熱心に目をキラキラさせながら聞いていたのが印象的でした。
『ドクターヘリと災害医療』についてはまだまだ検討中のことも多く、僕自身もはっきりとした答えを出しませんでした。そこは「一生懸命患者さんのために良いと思うことを自分で考えてみて・・・」とメッセージを残し、彼の当院での見学は終了しました。


そして今週、完成した自由研究が届きました!本人の許可をいただき掲載させていただきます。


昨年のドクターヘリの自由研究と同様に、災害医療においても「命を“つなぐ”」大切さに気が付いているのですね。そして感謝の気持ちを忘れない姿勢が本当に素晴らしいです!





最後に書いてある『災害ヘリチーム』については実際に今検討中の事案でもあり、そのような発想が出てくるのにびっくりしたとともに、小学校6年生でここまで真剣に命のことについて考えていることに感激しました。それと同時に、いろいろなしがらみで制限が多い大人たちの考え方が恥ずかしく思いました。

この自由研究は僕たちにとっても大切な宝物です!この宝物の中に込められた命への思いを、僕たちだけではなく、救急医療、災害医療、ドクターヘリにかかわるすべての人たちと共有できたらうれしく思います。

コメント

  1. 【災害医療は命をひきよせる】
    【ドクターヘリは命をつなぐ】
    【全ては笑顔のために】

    ・・・すてきな言葉ですね。

    彼(この小学生)のように,生命の尊さについて真剣に考えていくことはたいへんに意味深いものがあると思います。
    医療関係者,消防関係者,教育関係者それぞれの役割を再度認識しながら日々の業務にあたっていくことが大切なんだなと思いました。
    一人でも多くの子どもたちが【命】と向き合えるように,私も頑張って行きたいと思います。

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  2. itakuraさん、コメントありがとうございます。
    小学6年生で命と真摯に向き合っている姿勢に感激しています。
    彼があげてくれている一言一言は本当であれば当たり前のこと。それを当たり前にできない大人たちに問題があります。物事を進めるにあたってはルールがないと行けませんが、安全など絶対必要なこと以外でのしがらみを取り払う努力をしなくてはいけませんね。
    この子たちにとって医療、消防、教育などの仕事が希望であり続けるために・・・

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  3. フライトドクターを目指している、中2女子です。

    私も今回の夏休みにドクターヘリについて、自由研究をしようと思っています。

    今、世界中で医療関係者の方々が必死に頑張る中、後継者が居なければ意味が無いと私は考えています。この小学生の人や、私みたいな人が将来の医療を継ぐことで将来の日本を背負えたらいいな~なんて...。

    将来、フライトドクターになるために、たくさんの人を救うために、日々必死に勉強します!!

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